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レヴェナント 蘇えりし者
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ストーリーも演技も撮影も凄まじいの一言! これが実話だなんて、びっくり。今年のアカデミー作品賞と、ディカプリオ念願の主演男優賞受賞作品である。 復習を胸に生き抜いたサバイバル、とあるが、このサバイバルが生半可なサバイバルじゃない。容赦ない自然と熊とインディアンと白人と壮絶な死闘を延々と繰り返すといっても過言じゃない。レオ様などといっている女子は、たぶん熊の襲撃時点で席を立つんじゃないだろうか? よくよく考えてみれば、イニャリトゥ監督である。前作「バードマン」の皮肉とは180度違えど、ああ、そういえば「アモーレス・ペロス」の監督だったんだよなぁ、と納得の流血&バイオレンス。さらに、情報を見てみると、氷の張った川にダイブしてみたり、クレーンで何度も投げ飛ばされたり、本当に生肉食ったり(それもベジタリアンなのに)、鼻を骨折したり、ディカプリオの渾身の演技(というよりもリアリティ)が、ますますこの映画を凄まじくしているのだ。 確かに、この演技でディカプリオに主演男優賞あげないのはかわいそうだ。でもここまでやらないと、主演男優賞が取れない俳優ではないと思う。やはりアカデミー賞は、作品だけでなく、運もあるよなぁとしみじみ。「ブラッド・ダイヤモンド」とかいい演技してたんだけどね。 凄まじいといっても、時に自然は美しい姿を見せる。マジックアワーを重点に自然光で撮影されたという、牙をむかない景色の美しさはホッとする瞬間だ(カメラはアカデミー賞3年連続受賞のルベツキ)。そして象徴的に語られる「木」。木を燃やし暖をとり、木に覆われて寒さをしのぐ。木につかまって川を下り、木の間に眠る。抱きしめた息子の姿は木に変わる。ラスト、カメラ目線でこちらを見るディカプリオは、何を見ているのだろう。 なにか大きな静かな思いがこみ上げる映画。 ※トム・ハーディは悪役ながら、やはりあの静かに燃える瞳がいい。これ、MADMAXと同じ頃に撮影してたのかな。ハードだよね。
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