「鳥刺し」とは?

鳥刺しとは、生の鶏肉をスライスした鶏肉のお刺身または、表面を炙った鶏のたたきのことです。
他の記事にも書きましたが、私は、鹿児島県出身で、鶏肉を生で食べる「鳥刺し」文化の家庭で育ってきました。鹿児島県民にとって、鳥刺しはソウルフード的な存在でスーパーに行けば、生食用の鶏肉がズラリと並び、鳥刺しを専門的に扱うお肉屋さんや飲食店もたくさんあります。居酒屋でも定番メニューの1つです。

鳥刺しで怖いのは、カンピロバクターによる食中毒ですが、
鳥刺しを日常的に食べている鹿児島県民のカンピロバクターによる食中毒患者数に注目してみてください。

(参考)厚生労働省・食中毒統計調査

実は、鹿児島ではカンピロバクターによる食中毒はかなり少ないんです。
何故、鹿児島県民は、散々生の鶏肉を食べているにも関わらず、食中毒の被害がこれほど少ないのでしょうか?

その答えは、一般的な鶏肉と「鳥刺し」用の鶏肉の違いにあります。

鹿児島の鳥刺しは「特別な処理」がされている

以前、「鹿児島県民はカンピロバクターに耐性がある」とか、「鹿児島県民は芋焼酎をよく飲むので、体内でアルコール殺菌している」という冗談を言う方もたまに見かけますが、鹿児島県には、HACCPとも異なる生食用鳥肉に関する独自の取扱い基準があり、その厳しい基準に基づき、加工・処理されているということをご存知でしょうか。

カンピロバクターは内臓や腸に生息しているので、まず、内臓を摘出し、洗浄殺菌を行った後、表面を焼烙殺菌するという方法が取られています。

(参考)鹿児島県の生食用食鳥肉の衛生基準

HACCP(ハサップ)とは、アメリカのNASAが考案した衛生管理の方法です。万一、宇宙空間で食中毒が発生してしまうと治療もできず、死活問題であることから、食中毒を起こさない為の高度な衛生管理が必要でした。そこで、NASAが考案したのがHACCPです。
製造工程のどの段階で、どのような対策を講じれば危害要因を管理(消滅、許容レベルまで減少)できるかを検討し、その工程(重要管理点)を定めます。そして、この重要管理点に対する管理基準や基準の測定法などを定め、測定した値を記録します。これを継続的に実施することが製品の安全を確保する科学的な衛生管理の方法です。この手法は、国連食糧農業機関(FAO: Food and Agriculture Organization)と世界保健機関(WHO: World Health Organization)の合同機関であるコーデックス委員会から示され、各国にその採用を推奨している国際的に認められたものです。

「新鮮な鶏」が、むしろ危ない!?

新鮮であればあるほど、カンピロバクターによる食中毒のリスクが高まることを皆さんご存知でしょうか?
カンピロバクターは、酸素が3~15%含まれる微好気的な環境を好み、
乾燥に弱く、大気中では増殖できず、死滅していく弱い菌です。
従って、鶏肉が新鮮であればあるほど、鶏肉表面のカンピロバクターの菌数は多くなり、リスクが高まります。

余談ですが、私は、初めて行く飲食店で、鳥刺しを注文する時、なるべく、
店主に「生の鶏肉って安全なんですか?」って聞くようにしています。
もし、店主が「当店の鶏は、新鮮なので大丈夫ですよ!」と答えるようなら、その店の鳥刺しは食べたくないので、注文は控えるようにしています。
飲食店の方も、正しい知識を持っていただきたいなと思います。

オススメの鳥刺し

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