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名医が考えた 認知症にならない最強の食事術 単行本 – 2020/6/10
江部 康二
(著)
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いつ自分がなってしまうかわからない認知症。普段の食事を少し改善するだけで認知症リスクは低減できることが分かってきています。しかし、あれはダメ、これもダメと制限ばかりしていてはストレスが溜まり、逆効果です。本書では、ゆるっと続けられる認知症予防の糖質オフテクニックを伝授します。食べるのが大好きな人、お酒をたくさん飲む人でも大丈夫。食べることを楽しみながら、認知症リスクをゼロにしましょう!
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社宝島社
- 発売日2020/6/10
- ISBN-104299002202
- ISBN-13978-4299002204
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商品の説明
著者について
一般財団法人高雄病院 理事長・医師
1950年、京都府生まれ。1974年、京都大学医学部卒業。1999年、高雄病院に糖質制限食を導入し、2001年から本格的に取り組む。2002年に自身の糖尿病が発覚。4000を超える症例から肥満・メタボリックシンドローム・糖尿病などに対する糖質制限食の効果を証明。2013年に一般社団法人 日本糖質制限医療推進協会を設立し、糖質制限の普及に尽力している。『増補新版 食品別糖質量ハンドブック』(洋泉社)、『人類最強の「糖質制限」論』(SB新書)など著書・監修書多数。
1950年、京都府生まれ。1974年、京都大学医学部卒業。1999年、高雄病院に糖質制限食を導入し、2001年から本格的に取り組む。2002年に自身の糖尿病が発覚。4000を超える症例から肥満・メタボリックシンドローム・糖尿病などに対する糖質制限食の効果を証明。2013年に一般社団法人 日本糖質制限医療推進協会を設立し、糖質制限の普及に尽力している。『増補新版 食品別糖質量ハンドブック』(洋泉社)、『人類最強の「糖質制限」論』(SB新書)など著書・監修書多数。
登録情報
- 出版社 : 宝島社 (2020/6/10)
- 発売日 : 2020/6/10
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 224ページ
- ISBN-10 : 4299002202
- ISBN-13 : 978-4299002204
- Amazon 売れ筋ランキング: - 164,059位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 500位脳・認知症
- カスタマーレビュー:
著者について
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医師、財団法人高雄病院理事長。1950年生まれ。京都大学医学部卒業。京都・高雄病院での臨床活動の中から、ダイエット、糖尿病克服などに画期的な効果がある「糖質制限食」の体系を確立(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『京都の名医がおしえる「やせる食べ方」レシピ集』(ISBN-10:4492044051)が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年11月30日に日本でレビュー済み
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ダイエットの方法を探しているうちにこの本に出会いました。ダイエットというとカロリー制限をするというのが常識のようになっていますが、糖質制限さえ出来ればダイエット出来ます。また、認知症だけでなく、糖尿病、慢性腎臓炎の予防にも糖質制限が効果があるようです。
2023年8月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
糖質制限をして認知症を予防出来ると書いていますが、目次だけ読んで、くだらない内容なので、読むのを止めました。
AGEs(終末糖化産物)が増加するのは、糖質の摂取し過ぎが原因ではなく、抗酸化物質の摂取不足などにより抗酸化力が低下することが原因です。
糖質制限をしても、AGEsは減少しないはずです。
AGEs(終末糖化産物)が増加するのは、糖質の摂取し過ぎが原因ではなく、抗酸化物質の摂取不足などにより抗酸化力が低下することが原因です。
糖質制限をしても、AGEsは減少しないはずです。
2021年1月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
両親が、認知症を発症し、悲しさ辛さ悔しさを味わっています。まずは食事から予防を学びたいです。ありがとうございました。
2020年7月7日に日本でレビュー済み
第1章
食事をかえれば頭がたちまち冴え渡る!
認知症は糖化や酸化といった現象が体内で起こることによって、「老化」が進み、それが認知症のリスクを高める。
認知症とは「いったん正常に発達した知能が、後天的な脳の障碍によって低下した状態」と定義されている。
認知症、つまり、知能を低下させる病気の代表的なものは、「アルツハイマー型」「脳血管性」「レビー小体型」「前頭則頭型」があり、このなかで最も多いのがアルツハイマー型認知症である。
アルツハイマー病とは、ごく簡単にいうと脳のなかにたまった「アミロイドβ」という老廃物が神経細胞に悪さをする病気である。
糖尿病とアルツハイマー病の根本的な原因は同じという研究結果もあり、「インスリン」というホルモンが大きく影響している。
九州大学を中心に「久山町研究」(福岡県久山町の40歳以上の住民を対象にした調査1985~2012)では、認知症の人は約3倍に増え、そのうちの6割がアルツハイマー病だった。
久山町では糖尿病対策としてカロリー制限食を住民の皆さんに奨励(しょうれい)していた。
※従来の糖尿病食はカロリーバランスを重視「糖質60%・たんぱく質20%・脂質20%」した※
食事で60%の糖質を摂るのは、もはや危険なことである。
日々の食習慣で、食事で摂る糖質の量は、まず40%以下に抑えることを目指したい。
若年性アルツハイマーを自覚し、さらに両眼性複視を発症し、頭痛もひどく、糖尿病合併症を疑った患者さんが、1週間のスーパー糖質制限食で、両眼性複視が治まり、視界がクリアになり、アルツハイマーも改善している。
AGEsは「糖化」という現象によって生み出され、糖化とは、ブドウ糖などの糖質が加熱によってたんぱく質や脂質とくっついてしまう化学反応のことである。
赤血球のなかにヘムグロビンという、たんぱく質があり、それに糖がへばりついたのが「ヘムグロビンA1c(HbA1c)」で、血液中におけるこの数値が高くなるほど、糖尿病の疑いが濃くなる。
ヘムグロビンA1cは、糖化の初期の段階なのでまだ分解・代謝が出きるが、体内のさまざまなたんぱく質(皮膚、骨、血管など)にブドウ糖がへばりついて、さらに糖化が進むと分解が困難な終末糖化産物・AGEsになる。
また、骨のコラーゲンに蓄積すると骨粗鬆症を生じ、目(水晶体)にたまると白内障の一因になり、皮膚のコラーゲンに蓄積すると肌の弾力がなくなりシワになる。血中AGEsが高いと歯周病になりやすく、血管に蓄積すると動脈硬化などの一因になる。このAGEsの蓄積こそが、老化の元凶といわれている。
食べ物をこんがり焼いた油で揚げたりして調理したものは少なからずAGEsが含まれていて、茹でたり煮たりする調理方法が有効という説もあるが、体内で生成されるAGEsのほうが圧倒的に問題であり、食材から体内に入れるAGEsは気にしなくてもよいと私は考えている。
果糖はブドウ糖に比べておよそ数十倍もの速さでたんぱく質とくっついてしまい、それだけ糖化を促進する(AGEsを作り出す)可能性がある。(帝京大学医学部・山内俊一教授)
果糖はじつは血糖値を上げることはほとんどしないが、すぐに中性脂肪に変わるので肥満を招きやすい面もある。
「酸化」とは、最もイメージしやすいのは鉄などの金属にできる「サビ」で、酸素と水によって化学反応を起こすことで生じる現象で、それと同じようなことが体内でも起きていて、体内のサビの原因は活性酸素である。
健康であれば、増えすぎた活性酸素とそれを抑える抗酸化酵素のバランスがとれているが、激しい運動をしたり日常的にストレスを感じたりしていると、どうしてもそのバランスは崩れ、酸化反応の方が強くなり、酸化ストレス状態になる。
1日に500リットル以上の酸素を取り込み、そのうち約2%が活性酸素になり、生きているかぎり、活性酸素は発生し続けている。
抗酸化に関しても、体内で分泌される酸素だけではなく、食べ物を通じて強化することができ、なかでも強力な味方になってくれるのが「ビタミン」「ミネラル」「フィトケミカル」で、ビタミンにはたくさんの種類があるが、とくにビタミンAとCとEには抗酸化力が期待でき、3つの頭文字をとって「ビタミンエース(ACE)」と呼ばれている。
アルツハイマー病の原因は「エストロゲン」の減少にあるということがわかってきていて、エストロゲンとは、女性ホルモンの一種で、別名「女性ホルモン」と呼ばれ、卵巣で分泌され、女性らしい体のラインをつくったり、肌の潤いやハリを生み出したりする。他にも抗酸化作用や脳の血流をよくする作用、さらにアルツハイマー病の原因とされるアミロイドβ(脳にたまるゴミ)ができるのを防ぎ、記憶をよくする作用がある。
このエストロゲンは、20代から30代をピークに年々減少していき、閉経を迎えるとその量はガクンと減ってしまい、減った分は副腎から分泌される少量のテレストステロン(男性ホルモン)をエストロゲンに変えて対応する。
スティーブ・ジョブス氏は「フルータリアン」として知られていて、もし、ジョブス氏が糖質制限食を知っていたら、今でも活躍していた可能性はあった。
第2章
身体にとって自然な食事を取り戻すコツ
インスリンは脳の「海馬」という器官からも分泌され、記憶物質として有効であることがわかってきた。
認知症を予防するためには、糖質のもとになる炭水化物を控える食事法が必要になるが、炭水化物には食物繊維も含まれているので、炭水化物を減らす場合は他の食品から食物繊維を摂ることを意識する。
すい臓から分泌されるホルモン「インスリン」は、血中のブドウ糖、つまり「血糖」を筋肉の細胞内に取り込ませることでエネルギー源とし、血糖値を下げてドロドロ状態を解消する働きがある。
エネルギー源として使ってもまだ血糖が余るようだと、インスリンは血糖を「グリコーゲン(ブドウ糖の集合体)」に変えて筋肉や肝臓にストックする。しかし、ストックの限界を超えてしまうと、血糖はインスリンによって中性脂肪に変えられ、体脂肪として蓄積される。こうしてインスリンは別名「肥満ホルモン」という悪名をもつようになった。
糖質を多く食べると、基礎分泌の10~30倍ものインスリンが追加分泌され、体にとってこのような異常事態が日常的に続くと、①すい臓のβ細胞から分泌された細胞が疲れきって、「インスリン分泌低下」になる。また②インスリンの効き目が弱くなり、「インスリン抵抗性」が起こる。ちなみに、インスリン抵抗性の一番の要因は糖質過剰接種による内臓脂肪の蓄積である。
インスリンは記憶物質としても有効であることがわかってきて、アルツハイマー病にかかると、真っ先に影響を受けるのが海馬である。
アメリカでは鼻から吸入するタイプのインスリンが販売されていて、脳内における海馬が本来の機能を果たすためにはインスリンの作用が重要になっていることを証明している。
こうなると、「糖質をいっぱい摂ってインスリンを分泌したほうがいいのでは?」と考えたくなるが、まず、脳には「血液脳関門」というセキュリティゲートがあり、有害な物質が血液から脳組織に侵入することを防ぐために設けられ、健康な人のすい臓から出されたインスリンは、このセキュリティゲートをフリーパスで通ることが出来る。
インスリン抵抗性とは、インスリンの効き目が弱くなる状態で、糖質の摂り過ぎで通常の30倍ものインスリンをつねに出し続けていると内臓脂肪が過剰に蓄積し、TNFαやPAI-1といった悪玉ホルモンが出てインスリン抵抗を起こす。
ふだんからインスリンを湯水のごとく使うと、海馬で記憶の定着を助けていたはずの活躍ができなくなり、結果的に、海馬で記憶を定着させるインスリンの働きを妨害することになる。
インスリンの追加分泌は、アミノロイドβを分解するインスリン分解酵素を多忙にし、脳のなかにゴミがたまりやすい状態になる。
グルコーススパイクによる第一のリスクが、血管の損傷であり、血管壁にAGEsが蓄積してやがては動脈硬化を招き、血流が滞り、血栓がつまるリスクも高まる。これが脳で起きると脳梗塞になる。
アルツハイマー病に次いで多い認知症は「脳血管性認知症」で、この病気は脳梗塞や脳出血などで脳の神経細胞がダメージを受けて発症する。つまり、グルコーススパイクを1日に何度も繰り返していると、脳血管性認知症になる危険も高くなる。
人間の体はみずからブドウ糖を作ることができるため、甘いものをわざわざ摂る必要はなく、この仕組みを「糖新生」という。
糖新生を行うのは肝臓で、新糖生では脂肪が燃焼されることによって大量のカロリーを消費するため、肥満防止になる。しかし。外部から糖質が摂り入れられると糖新生が行われなくなる。逆に、糖新生の活性化をつね日ごろから意識すれば、糖質のもたらす脅威から脳を守れることになる。
脳細胞はエネルギー源としてブドウ糖を大量に使うが、ブドウ糖以外にもエネルギー源となる「ケトン体」(肝臓で作られ、原料は中性脂肪から作られる「遊離脂肪酸」)があり、このケトン体は脳のセキュリティゲート(血液脳関門)を通ることが出来る。
ケトン体は、「糖尿病性ケトアシードシス(酸性血症)」を引き起こす可能性があることから危険視する人も多いが、すでにインスリン注射を打っている人が、注射できなくなるなど、インスリン作用が欠乏した時のみに生じる病態であり、インスリン作用が働いている一般の人はまず心配しなくていい問題である。
慢性炎症とは、血管や細胞など体のあらゆる場所で起きている慢性的な炎症で、ガンや動脈硬化、うつ病、認知症などを発症させるといわれている。
慢性炎症のおもな原因は老化による免疫機能の低下で、また、肥満も慢性炎症を引き起こすことが近年の研究で明らかになっていて、脂肪が増え過ぎると皮下脂肪から内臓脂肪へと広がり、そこでも炎症が引き起こされる。
糖質を制限すると、①高血圧も自然に解消される。②虫歯や歯周病が防げる、③聴力の衰えを遅らせる。④加齢による身長の縮みも遅らせる。⑤視力の衰えもストップする。⑥白内障の予防。⑦夜の寝つきと朝の目覚めも良くなる。⑧子供の学習能力が上がる(三島塾)。⑨アレルギーや冷え性の改善。⑩うつ病の改善。
⑪ダイエット効果が、有ることが解説されている。
第3章
食材の選び方の最新常識
精製されたものも未精製なものも、米やパン、十割そばは、可能な限り排除する。確かに玄米や全粒粉(ぜんりゅうこ)のパンは白米や白パンに比べると、血糖値の上昇は少しゆるやかになる。しかし、結局は血糖値がしっかり上昇してしまうので、AGEs(終末糖化産物)の蓄積という観点からは、あまり差はない、糖化予防という観点から、主食をバッサリ切り捨てることが重要になる。
主食をなくすことに抵抗を覚える人も少なくなくと思うが、毎回の食事で60%を占めた「認知症の導火線」がなくなるわけであり、それだけで安心感も大きいはずである。
最初のうちは1回の食事だけを糖質抜きにしてみて、それだけでも体内の余計な水分が抜けて浮腫が消え、体重が減るなどメリットを感じることが出来る。
夜に糖質を食べて血糖値が上昇すると、筋肉は動かさないし、脳は寝ているので、血糖値は余りやすく中性脂肪やAGEsに変わりやすい。
今さら米を抜くことなんて出来ない人に、豆腐をご飯に見立てて、ご飯の代わりに食卓に豆腐をのせてみる。また、豆腐をそのまま食べるのは味気ない人は、冷奴や湯豆腐、さらに手間をかけるとチャーハンとして、また、カツ丼・天丼・海鮮丼など、ご飯の変わりに木綿豆腐で楽しむことも出来る。
カツ丼や天丼の場合は、衣には糖質を含むパン粉や小麦粉が用いられているので、代用品として、おからパウダーや大豆粉を衣に使う。
さらに、大豆粉でつくった「大豆パスタ」や、「糖質ゼロ麺」(原料はおからパウダー、コンニャク粉)も十分な満足度があるといえる。
白菜やモヤシも麺の代用品(ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富)になる。また、パンにも低糖質の「小麦ふすま」を使ったふすまパンがある。
アメリカには「南部糖尿病ベルト地帯」といって、特に糖尿病や肥満者が多いエリアがあり、この一帯は黒人の人口比率が高く貧困層が集中している。
体内で中性脂肪になるのは糖質がメインなので、肉や魚をどれだけ食べても心配はいらない。
肉の脂に含まれる「飽和脂肪酸」が心臓や脳、血管などの病気につながるといわれていたが、現在はそれが間違いだったという調査結果も出ている。
おおいに活用したいのが「卵」で、けっして高価ではなく、さらに「完全栄養食」たんぱく質、ビタミン、鉄分、カルシウムなどが豊富で、認知症を防ぐ食事術においては実に頼もしい食材である。
ちなみに、食事から摂ったコレステロールは血液中のコレステロール値に影響はない。
魚の缶詰も、マグロ、サバ、サンマ、イワシ、カツオ、サケなどお馴染みの魚はほとんどが缶詰になっていて、魚(特に青魚)に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)という油が頭の働きにいいと言われている。
糖質を摂らないとイライラする状態が続く人は、「炭水化物依存症」になっていて、これはアルコール依存症やニコチン依存症と同じようなものである。
サブのおかずとして積極的に使ってほしいのが野菜やキノコ類、海藻類で、これらは糖質が少なく、しかも食物繊維がたっぷりある。
NGの野菜からというと、イモ類全般は摂らないようにして、「葉物野菜ならOK」と覚えておく。
乾燥したコンブは100グラムにつき約30グラムが糖質があり、コンブでだしを取るのは問題ないが、だしを取ったあとのコンブは口にしないようにする。
野菜、キノコ類、海藻類に共通するのは抗酸化作用をもつ栄養素が豊富で老化の促進を防いでくれる。
果物の中でも、アボカドに含まれる糖質の量は二分の一個で0.7gとわずかで、気にする必要がない。
一般的なペットボトルのソフトドリンク(炭酸飲料や清涼飲料水など)には、500mlのペットボトルだと約50gが果糖や砂糖が入っている。
こうした飲み物に溶け込んだ糖質は体への吸収がアッという間で、血糖値のグルコーススパイクが発生し、インスリンも大量に分泌される。
どうしても甘いものが飲みたいという人は「人工甘味料」を使うようにし、エリスリトール以外は自然界に存在しない「合成甘味料」で、エリスリトールは糖アルコールの一種で、自然界にも存在していて、砂糖の代用品として安心して使える「ラカントS」は、エリスリトールが主成分となっている。
飲み物などに表示されている「糖質ゼロ」と「糖類ゼロ」の違いは、糖類がゼロであっても、糖質はゼロとは限らない。糖質ゼロは文字通り、糖質がゼロである。
いまだにはびこる「脂肪悪玉説」とは、「脂質を摂ると肥満になりやすく、血管が詰まりやすい」「動物性の脂は体に悪い」といった考えを根強くもっている人は少なくない。しかし、それは間違いで、脂質は体には欠かせない栄養素である。
ただ、避けた方がいい油があり、リノール酸(サラダ油、大豆油、コーン油)とトランス脂肪酸。これらはアレルギー性疾患の他に炎症や脳梗塞を引き起こしやすくなる。
油を購入する時は「オメガ3系」「オメガ9系」と表示されているものを選ぶようにする。
「間食」を英語にすると「スナック」で、スナック菓子の間食はNGだが、ナッツ類やチーズ、これらを間食の為に常備しておくと便利である。
「糖質制限おたるダイニング」や「糖質制限ドットコム」などのサイトには糖質少なめにした、チョコレートやロールケーキ、パウンドケーキといった洋菓子から、どら焼やおまんじゅうなどの和菓子までたくさんのスイーツが並んでいる。
ハムやソーセージ、ベーコンなど食品添加物を使った加工肉を摂り過ぎると大腸ガンを招くという可能性も指摘されているが、それは糖質を同時に摂っているからである。と思いながらも、私はあまり加工品は口にしない。理由は、一つ一つの添加物は安全でも、複数のものが同時に入ってくるとどのような反応を起こすかわからない。
同じ食品を連続して食べ続けないようにし、同じものばかり食べていると、栄養のバランスが崩れてしまう。
イギリスのリーズ大学の最近の研究では、「青魚や豆類をよく食べる女性は閉経を抑える時期が遅い」という論文がある。大豆の成分である「イソフラボン」は、エストロゲンに似た作用をもつ食品だと明らかになっている。イソフラボンは認知機能を高め、脳内においてエストロゲンと似た働きをする。
ただ、ここで注意点があり、男性特有の病気である前立腺ガンの治療では、男性ホルモンの分泌を抑える薬が用いられていて、これはつまり、エストロゲンの材料を遮断することで、前立腺ガンには効果的でも、認知症にはなりやすくなる。ある意味、「前立腺ガンをとるかアルツハイマー病をとるか」という選択を迫られている。
糖質制限は、プチ糖質制限食から始めて、スタンダード、スーパーへとレベルアップを目指し、スーパー糖質制限食の場合でも、1日10~20g程度の糖質は許容範囲である。
「カロリー制限」と「糖質制限」を同時に行わないようにしてほしいのは、ムダな苦しみ以前に危険で、実はカロリー制限をすると、人の体は筋肉や骨を減らし始め、入ってくるカロリーが減れば、筋肉を分解して筋肉量を減らし基礎代謝を低下させることで、低カロリーに対応し、「筋肉のリストラ」から、筋肉が衰え骨も減り、それにともなって老化もスピードアップする。
なお、認知症を防ぐ食事術では塩分制限も気にしなくて大丈夫で、インスリンの分泌が減るので、体内に蓄えられていた水分が排出され、そのバランスをとるために余分な塩分も出ていく。
そもそも、「1日3食」というスタイルは、歴史をひもとくと、明治時代以降、それ以前は、例外はあったにせよ1日2食が常識だった。1日2食はけっして特殊な食事スタイルではない。
第4章
外食時に役立つ食事術
小ワザ編
糖質を避けながら満足感の高い外食をとることはそれほど難しいことではない。
「和食」には、砂糖やミリンなど糖質をたっぷり含む定食が多い。
高級料亭も味付けに凝っているので、砂糖を使うことが多い。
糖質制限食を実践する人たちにとって「理想郷」ともいえる外食先は、焼鳥店と居酒屋で、糖質の少ないメニューが豊富である。
フレンチやイタリアンなど洋食のレストランは認知症を防ぐ食事術では、おおいに活用できる。(イタリア料理は、パスタやピザ、リゾットなどを避ける)
ワインは、甘口白ワイン以外なら飲んでも大丈夫である。
地中海料理は世界的に「健康にいい食事」として高い評価を受けている。
糖質から逃げられない状況を迎えた時の対応策で、まずは食前に「サラシア」由来の機能性食品を摂っておく。
サラシナとは植物の一種で、糖質の吸収を穏やかにする成分が含まれていることが確認されている。
ファミリーレストランのジョナサンが低糖質メニュー、「1日分の野菜が摂れる!ベジタメン」「酸辣湯麺(スーラータンメン)」があるが、いずれも「糖質0麺」に変更することができ、糖質0麺はコンニャク粉を使った麺である。また、ソイブレッド(パン)もある。
ロイヤルホストでも「低糖質パン」を提供している。(同店で出されている英国風パンダに比べると約50%糖質オフである)
ガストでも、通常の中華麺よりも糖質は約40%オフのホウレンソウ麺を使ったメニューを提供している。
リンガーハットては、麺の入っていないチャンポン「野菜たっぷり食べるスープ」を提供している。
CoCo壱屋が提供しているのが、「低糖質カレー」で、ライスの代わりにカリフラワーライスを使用していて、糖質の量は16.5gに抑えている。
第5章
不安の9割を解消する生活習慣常識
運動をするとインスリンを使うことなく血中のブドウ糖を消費することができる。
筋肉を動かせば血糖の消費が増えて、そのぶんだけ脂肪になる量が減る。
人間の体の細胞には「GLUT4(糖輸送体4)」というたんぱく質があり、これが血糖を取り込んでいて、GLUT4は筋肉が増大することによって、その量も増えていき、筋肉が鍛えられれば、さらに高血糖の驚異が遠ざけられる。
怒りの感情は血圧を高め、脳にもよくなく、こまめな運動が神経的にはプラスに働く。
信州大学医学部特認教授の能勢博先生が提唱する「インターバル速歩」は、早歩きとゆっくり歩きを交互に3分ずつ繰り返す(1セット6分)とシンプルなウォーキング法で、1日5セット(30分)を習4日以上続けたら、筋肉量が増えて5ヶ月で10歳以上若返るという研究結果が出ている。『ウォーキングの科学 10歳若返る、本当に効果的な歩き方』より。
筋肉は使えば増えるが、使わなければどんどん減っていき、医学的にはその状態を「廃用萎縮」といい、別名では「生活不活発病」とも呼ばれ、歩けなくまるまで筋肉が衰えてしまうと、もとに戻すのが大変なのはいうまでもない。
「サルコペニア」とは加齢によって筋肉量が減り、体の機能が低下している状態を指す。
サルコペニアの原因としては加齢以外にもたんぱく質や脂質の不足、活動不足が
あげられる。
激しい運動は逆に老化を早めることになり、若いうちは体に備わった抗酸化能力が活性酸素の影響を軽減するが、年齢を重ねると抗酸化能力は衰え、活性酸素の悪影響をもろに受ける。
酸化ストレスの影響を極力小さくするには、まずは糖質を制限することが第一になる。
もいひとつは、抗酸化作用をもつ食材を食べることで、ビタミンエース(A・C・E)、フィトケミカル、そして、意外と忘れがちなのはミネラル、とくに抗酸化酵素の主役クラスにあたる「スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)」には、亜鉛、銅、マンガンなど、とくに日本人は「亜鉛」が不足しやすい。亜鉛を含む食べ物は、牛肉やレバー、牡蠣、イワシ、カニ缶、パルメザンチーズや高野豆腐、ゴマなどが挙げられ、ミネラル不足は健康に大きな影響を与える。
アルコールを飲むと体内の「ホモシステイン」というアミノ酸の濃度が高くなり、まず脳血管障害を引き起こす可能性が生じ、さらに認知症機能の低下を引き起こすともいわれ、過渡の飲酒を続けるとホモシステイン濃度が高止まりし、やがては認知症を引き起こす。
ホモシステインはビタミンB群によって分解され、アルコールを飲むなら、葉物野菜や肉、レバー、卵など積極的に摂るようにする。
糖尿病にかかっている人は基本的にアルコールが禁じられていて、例外的に以下の条件を満たしている人は飲酒がOKである。①血糖コントロールが長期にわたって良好である。②肥満になっていない。③糖尿病の薬を使っていない。④糖尿病の合併症がない。⑤肝臓や膵臓に関する異常な検査データや病気がない。⑥心臓や脳に関して、動脈硬化に由来する異常な検査データや病気がない。
睡眠が大切なのは、脳を休めるためで、脳が疲れると集中力は下がり、考える力も低下していき、生産性もダウンすることは誰もが経験したことがあるはずで、
脳の疲労回復には何よりも睡眠が一番である。
認知症との関連で見てみると、睡眠不足によってインスリン抵抗性が高まることが明らかになっていて、高まれば記憶の整理や定着を妨げることになり、それが長期的に続けば、当然のことながら認知症になる確率も高まる。
朝は日光をたっぷりと浴びるようにして、朝の日を浴びることでセロトニンというホルモンが作られ、セロトニンを原料にして夜はメラトニンというホルモンがつくられ、メラトニンは眠気をもたらすホルモンで、夜になると分泌され、その分泌のためには朝のうちに日光を浴びてセロトニンという原料を確保しておかなければならない。
なお、セロトニン・メラトニンの材料は、「トリプルファン」というアミノ酸で、たんぱく質を構成する一種である。
心理的ストレスをもたらす悩みの9割は、ほぼ人間関係が原因では?人間は社内的な動物なので孤立すると大きな不安を覚え、その意味で「仲間づくり」は大切といえる。
「ビアサポート」のピアとは「仲間」という意味で、同じような立場や境遇の人が対等な関係を保ちつつ支え合うもので、例えばアルコール依存性やガン患者、認知症の患者さんをもつグループを作り、体験や悩みを分かち合うことで回復を目指すといった取り組みが行われている。
糖質制限グループでは体験者みずからの体験を初心者に語ることでさまざまなヒントを提供でき、挫折しそうになった時でも仲間がいれば励まし合うことで壁を乗り越えることが出来き、仲間がいれば乗り越えられるということは実感として解りやすい。
新しいことにチャレンジするというのも認知症の予防には効果があり、脳に刺激を与えることは活性化につながる。
特病、「診断基準を満たす膵炎(すいえん)」「肝硬変」「長鎖脂肪酸代謝異常症」「尿素サイクル異常症」は、糖質制限はしない方がよく、また、IgA腎症など、慢性腎炎に糖質制限食は効果はない。一方、糖尿病腎症の場合には糖質制限食が有効な可能性があるので、医師とよく相談しながら実践しても大丈夫である。
また、現在糖尿病を患っている人で治療を受けている人(経口薬やインスリン注射)は必ず医師に相談する、これは低血糖の発作を予防するためである。
近年、「逆流性食道炎」があるが、異のなかのものが胃液とともに逆流してきて食道に炎症(胸焼けや痛み)を起こす病気だが、糖質制限を始めると、まさに「ソ即座」症状が軽くなる。
私の尊敬する医者の一人、江部先生の新刊だが、今回は認知症を中心に解説されていて、この辺は藤川徳美、溝口徹と基本的な部分の主張は同じである。医療業界を客観的に見ていると、大きく2つに別れていて、医療業界の中の権威を目指す医者と、患者にひたすら向き合っている医者に別れていて、著者のように自分の臨床結果を信じ、医療業界の矛盾を感じながら、自身でblogを立ち上げて、糖尿病患者さんに対して、親身に回答している。そろそろ、日本の糖尿病学会も、江部氏を全面的に認めてもいいのでは無いのか?今回の認知症について、過剰糖質問題は同じだが、少し違う角度で書かれている、メアリーTニューポト氏の『アルツハイマーが劇的に改善した』をお勧めしたい。そろそろ国民も、糖尿病も認知症も、根本的に治す薬が無いことに気が付いた方がいい、じゃあどうすれば治るのか?その答えやヒントは、この著書に隠れている。
食事をかえれば頭がたちまち冴え渡る!
認知症は糖化や酸化といった現象が体内で起こることによって、「老化」が進み、それが認知症のリスクを高める。
認知症とは「いったん正常に発達した知能が、後天的な脳の障碍によって低下した状態」と定義されている。
認知症、つまり、知能を低下させる病気の代表的なものは、「アルツハイマー型」「脳血管性」「レビー小体型」「前頭則頭型」があり、このなかで最も多いのがアルツハイマー型認知症である。
アルツハイマー病とは、ごく簡単にいうと脳のなかにたまった「アミロイドβ」という老廃物が神経細胞に悪さをする病気である。
糖尿病とアルツハイマー病の根本的な原因は同じという研究結果もあり、「インスリン」というホルモンが大きく影響している。
九州大学を中心に「久山町研究」(福岡県久山町の40歳以上の住民を対象にした調査1985~2012)では、認知症の人は約3倍に増え、そのうちの6割がアルツハイマー病だった。
久山町では糖尿病対策としてカロリー制限食を住民の皆さんに奨励(しょうれい)していた。
※従来の糖尿病食はカロリーバランスを重視「糖質60%・たんぱく質20%・脂質20%」した※
食事で60%の糖質を摂るのは、もはや危険なことである。
日々の食習慣で、食事で摂る糖質の量は、まず40%以下に抑えることを目指したい。
若年性アルツハイマーを自覚し、さらに両眼性複視を発症し、頭痛もひどく、糖尿病合併症を疑った患者さんが、1週間のスーパー糖質制限食で、両眼性複視が治まり、視界がクリアになり、アルツハイマーも改善している。
AGEsは「糖化」という現象によって生み出され、糖化とは、ブドウ糖などの糖質が加熱によってたんぱく質や脂質とくっついてしまう化学反応のことである。
赤血球のなかにヘムグロビンという、たんぱく質があり、それに糖がへばりついたのが「ヘムグロビンA1c(HbA1c)」で、血液中におけるこの数値が高くなるほど、糖尿病の疑いが濃くなる。
ヘムグロビンA1cは、糖化の初期の段階なのでまだ分解・代謝が出きるが、体内のさまざまなたんぱく質(皮膚、骨、血管など)にブドウ糖がへばりついて、さらに糖化が進むと分解が困難な終末糖化産物・AGEsになる。
また、骨のコラーゲンに蓄積すると骨粗鬆症を生じ、目(水晶体)にたまると白内障の一因になり、皮膚のコラーゲンに蓄積すると肌の弾力がなくなりシワになる。血中AGEsが高いと歯周病になりやすく、血管に蓄積すると動脈硬化などの一因になる。このAGEsの蓄積こそが、老化の元凶といわれている。
食べ物をこんがり焼いた油で揚げたりして調理したものは少なからずAGEsが含まれていて、茹でたり煮たりする調理方法が有効という説もあるが、体内で生成されるAGEsのほうが圧倒的に問題であり、食材から体内に入れるAGEsは気にしなくてもよいと私は考えている。
果糖はブドウ糖に比べておよそ数十倍もの速さでたんぱく質とくっついてしまい、それだけ糖化を促進する(AGEsを作り出す)可能性がある。(帝京大学医学部・山内俊一教授)
果糖はじつは血糖値を上げることはほとんどしないが、すぐに中性脂肪に変わるので肥満を招きやすい面もある。
「酸化」とは、最もイメージしやすいのは鉄などの金属にできる「サビ」で、酸素と水によって化学反応を起こすことで生じる現象で、それと同じようなことが体内でも起きていて、体内のサビの原因は活性酸素である。
健康であれば、増えすぎた活性酸素とそれを抑える抗酸化酵素のバランスがとれているが、激しい運動をしたり日常的にストレスを感じたりしていると、どうしてもそのバランスは崩れ、酸化反応の方が強くなり、酸化ストレス状態になる。
1日に500リットル以上の酸素を取り込み、そのうち約2%が活性酸素になり、生きているかぎり、活性酸素は発生し続けている。
抗酸化に関しても、体内で分泌される酸素だけではなく、食べ物を通じて強化することができ、なかでも強力な味方になってくれるのが「ビタミン」「ミネラル」「フィトケミカル」で、ビタミンにはたくさんの種類があるが、とくにビタミンAとCとEには抗酸化力が期待でき、3つの頭文字をとって「ビタミンエース(ACE)」と呼ばれている。
アルツハイマー病の原因は「エストロゲン」の減少にあるということがわかってきていて、エストロゲンとは、女性ホルモンの一種で、別名「女性ホルモン」と呼ばれ、卵巣で分泌され、女性らしい体のラインをつくったり、肌の潤いやハリを生み出したりする。他にも抗酸化作用や脳の血流をよくする作用、さらにアルツハイマー病の原因とされるアミロイドβ(脳にたまるゴミ)ができるのを防ぎ、記憶をよくする作用がある。
このエストロゲンは、20代から30代をピークに年々減少していき、閉経を迎えるとその量はガクンと減ってしまい、減った分は副腎から分泌される少量のテレストステロン(男性ホルモン)をエストロゲンに変えて対応する。
スティーブ・ジョブス氏は「フルータリアン」として知られていて、もし、ジョブス氏が糖質制限食を知っていたら、今でも活躍していた可能性はあった。
第2章
身体にとって自然な食事を取り戻すコツ
インスリンは脳の「海馬」という器官からも分泌され、記憶物質として有効であることがわかってきた。
認知症を予防するためには、糖質のもとになる炭水化物を控える食事法が必要になるが、炭水化物には食物繊維も含まれているので、炭水化物を減らす場合は他の食品から食物繊維を摂ることを意識する。
すい臓から分泌されるホルモン「インスリン」は、血中のブドウ糖、つまり「血糖」を筋肉の細胞内に取り込ませることでエネルギー源とし、血糖値を下げてドロドロ状態を解消する働きがある。
エネルギー源として使ってもまだ血糖が余るようだと、インスリンは血糖を「グリコーゲン(ブドウ糖の集合体)」に変えて筋肉や肝臓にストックする。しかし、ストックの限界を超えてしまうと、血糖はインスリンによって中性脂肪に変えられ、体脂肪として蓄積される。こうしてインスリンは別名「肥満ホルモン」という悪名をもつようになった。
糖質を多く食べると、基礎分泌の10~30倍ものインスリンが追加分泌され、体にとってこのような異常事態が日常的に続くと、①すい臓のβ細胞から分泌された細胞が疲れきって、「インスリン分泌低下」になる。また②インスリンの効き目が弱くなり、「インスリン抵抗性」が起こる。ちなみに、インスリン抵抗性の一番の要因は糖質過剰接種による内臓脂肪の蓄積である。
インスリンは記憶物質としても有効であることがわかってきて、アルツハイマー病にかかると、真っ先に影響を受けるのが海馬である。
アメリカでは鼻から吸入するタイプのインスリンが販売されていて、脳内における海馬が本来の機能を果たすためにはインスリンの作用が重要になっていることを証明している。
こうなると、「糖質をいっぱい摂ってインスリンを分泌したほうがいいのでは?」と考えたくなるが、まず、脳には「血液脳関門」というセキュリティゲートがあり、有害な物質が血液から脳組織に侵入することを防ぐために設けられ、健康な人のすい臓から出されたインスリンは、このセキュリティゲートをフリーパスで通ることが出来る。
インスリン抵抗性とは、インスリンの効き目が弱くなる状態で、糖質の摂り過ぎで通常の30倍ものインスリンをつねに出し続けていると内臓脂肪が過剰に蓄積し、TNFαやPAI-1といった悪玉ホルモンが出てインスリン抵抗を起こす。
ふだんからインスリンを湯水のごとく使うと、海馬で記憶の定着を助けていたはずの活躍ができなくなり、結果的に、海馬で記憶を定着させるインスリンの働きを妨害することになる。
インスリンの追加分泌は、アミノロイドβを分解するインスリン分解酵素を多忙にし、脳のなかにゴミがたまりやすい状態になる。
グルコーススパイクによる第一のリスクが、血管の損傷であり、血管壁にAGEsが蓄積してやがては動脈硬化を招き、血流が滞り、血栓がつまるリスクも高まる。これが脳で起きると脳梗塞になる。
アルツハイマー病に次いで多い認知症は「脳血管性認知症」で、この病気は脳梗塞や脳出血などで脳の神経細胞がダメージを受けて発症する。つまり、グルコーススパイクを1日に何度も繰り返していると、脳血管性認知症になる危険も高くなる。
人間の体はみずからブドウ糖を作ることができるため、甘いものをわざわざ摂る必要はなく、この仕組みを「糖新生」という。
糖新生を行うのは肝臓で、新糖生では脂肪が燃焼されることによって大量のカロリーを消費するため、肥満防止になる。しかし。外部から糖質が摂り入れられると糖新生が行われなくなる。逆に、糖新生の活性化をつね日ごろから意識すれば、糖質のもたらす脅威から脳を守れることになる。
脳細胞はエネルギー源としてブドウ糖を大量に使うが、ブドウ糖以外にもエネルギー源となる「ケトン体」(肝臓で作られ、原料は中性脂肪から作られる「遊離脂肪酸」)があり、このケトン体は脳のセキュリティゲート(血液脳関門)を通ることが出来る。
ケトン体は、「糖尿病性ケトアシードシス(酸性血症)」を引き起こす可能性があることから危険視する人も多いが、すでにインスリン注射を打っている人が、注射できなくなるなど、インスリン作用が欠乏した時のみに生じる病態であり、インスリン作用が働いている一般の人はまず心配しなくていい問題である。
慢性炎症とは、血管や細胞など体のあらゆる場所で起きている慢性的な炎症で、ガンや動脈硬化、うつ病、認知症などを発症させるといわれている。
慢性炎症のおもな原因は老化による免疫機能の低下で、また、肥満も慢性炎症を引き起こすことが近年の研究で明らかになっていて、脂肪が増え過ぎると皮下脂肪から内臓脂肪へと広がり、そこでも炎症が引き起こされる。
糖質を制限すると、①高血圧も自然に解消される。②虫歯や歯周病が防げる、③聴力の衰えを遅らせる。④加齢による身長の縮みも遅らせる。⑤視力の衰えもストップする。⑥白内障の予防。⑦夜の寝つきと朝の目覚めも良くなる。⑧子供の学習能力が上がる(三島塾)。⑨アレルギーや冷え性の改善。⑩うつ病の改善。
⑪ダイエット効果が、有ることが解説されている。
第3章
食材の選び方の最新常識
精製されたものも未精製なものも、米やパン、十割そばは、可能な限り排除する。確かに玄米や全粒粉(ぜんりゅうこ)のパンは白米や白パンに比べると、血糖値の上昇は少しゆるやかになる。しかし、結局は血糖値がしっかり上昇してしまうので、AGEs(終末糖化産物)の蓄積という観点からは、あまり差はない、糖化予防という観点から、主食をバッサリ切り捨てることが重要になる。
主食をなくすことに抵抗を覚える人も少なくなくと思うが、毎回の食事で60%を占めた「認知症の導火線」がなくなるわけであり、それだけで安心感も大きいはずである。
最初のうちは1回の食事だけを糖質抜きにしてみて、それだけでも体内の余計な水分が抜けて浮腫が消え、体重が減るなどメリットを感じることが出来る。
夜に糖質を食べて血糖値が上昇すると、筋肉は動かさないし、脳は寝ているので、血糖値は余りやすく中性脂肪やAGEsに変わりやすい。
今さら米を抜くことなんて出来ない人に、豆腐をご飯に見立てて、ご飯の代わりに食卓に豆腐をのせてみる。また、豆腐をそのまま食べるのは味気ない人は、冷奴や湯豆腐、さらに手間をかけるとチャーハンとして、また、カツ丼・天丼・海鮮丼など、ご飯の変わりに木綿豆腐で楽しむことも出来る。
カツ丼や天丼の場合は、衣には糖質を含むパン粉や小麦粉が用いられているので、代用品として、おからパウダーや大豆粉を衣に使う。
さらに、大豆粉でつくった「大豆パスタ」や、「糖質ゼロ麺」(原料はおからパウダー、コンニャク粉)も十分な満足度があるといえる。
白菜やモヤシも麺の代用品(ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富)になる。また、パンにも低糖質の「小麦ふすま」を使ったふすまパンがある。
アメリカには「南部糖尿病ベルト地帯」といって、特に糖尿病や肥満者が多いエリアがあり、この一帯は黒人の人口比率が高く貧困層が集中している。
体内で中性脂肪になるのは糖質がメインなので、肉や魚をどれだけ食べても心配はいらない。
肉の脂に含まれる「飽和脂肪酸」が心臓や脳、血管などの病気につながるといわれていたが、現在はそれが間違いだったという調査結果も出ている。
おおいに活用したいのが「卵」で、けっして高価ではなく、さらに「完全栄養食」たんぱく質、ビタミン、鉄分、カルシウムなどが豊富で、認知症を防ぐ食事術においては実に頼もしい食材である。
ちなみに、食事から摂ったコレステロールは血液中のコレステロール値に影響はない。
魚の缶詰も、マグロ、サバ、サンマ、イワシ、カツオ、サケなどお馴染みの魚はほとんどが缶詰になっていて、魚(特に青魚)に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)という油が頭の働きにいいと言われている。
糖質を摂らないとイライラする状態が続く人は、「炭水化物依存症」になっていて、これはアルコール依存症やニコチン依存症と同じようなものである。
サブのおかずとして積極的に使ってほしいのが野菜やキノコ類、海藻類で、これらは糖質が少なく、しかも食物繊維がたっぷりある。
NGの野菜からというと、イモ類全般は摂らないようにして、「葉物野菜ならOK」と覚えておく。
乾燥したコンブは100グラムにつき約30グラムが糖質があり、コンブでだしを取るのは問題ないが、だしを取ったあとのコンブは口にしないようにする。
野菜、キノコ類、海藻類に共通するのは抗酸化作用をもつ栄養素が豊富で老化の促進を防いでくれる。
果物の中でも、アボカドに含まれる糖質の量は二分の一個で0.7gとわずかで、気にする必要がない。
一般的なペットボトルのソフトドリンク(炭酸飲料や清涼飲料水など)には、500mlのペットボトルだと約50gが果糖や砂糖が入っている。
こうした飲み物に溶け込んだ糖質は体への吸収がアッという間で、血糖値のグルコーススパイクが発生し、インスリンも大量に分泌される。
どうしても甘いものが飲みたいという人は「人工甘味料」を使うようにし、エリスリトール以外は自然界に存在しない「合成甘味料」で、エリスリトールは糖アルコールの一種で、自然界にも存在していて、砂糖の代用品として安心して使える「ラカントS」は、エリスリトールが主成分となっている。
飲み物などに表示されている「糖質ゼロ」と「糖類ゼロ」の違いは、糖類がゼロであっても、糖質はゼロとは限らない。糖質ゼロは文字通り、糖質がゼロである。
いまだにはびこる「脂肪悪玉説」とは、「脂質を摂ると肥満になりやすく、血管が詰まりやすい」「動物性の脂は体に悪い」といった考えを根強くもっている人は少なくない。しかし、それは間違いで、脂質は体には欠かせない栄養素である。
ただ、避けた方がいい油があり、リノール酸(サラダ油、大豆油、コーン油)とトランス脂肪酸。これらはアレルギー性疾患の他に炎症や脳梗塞を引き起こしやすくなる。
油を購入する時は「オメガ3系」「オメガ9系」と表示されているものを選ぶようにする。
「間食」を英語にすると「スナック」で、スナック菓子の間食はNGだが、ナッツ類やチーズ、これらを間食の為に常備しておくと便利である。
「糖質制限おたるダイニング」や「糖質制限ドットコム」などのサイトには糖質少なめにした、チョコレートやロールケーキ、パウンドケーキといった洋菓子から、どら焼やおまんじゅうなどの和菓子までたくさんのスイーツが並んでいる。
ハムやソーセージ、ベーコンなど食品添加物を使った加工肉を摂り過ぎると大腸ガンを招くという可能性も指摘されているが、それは糖質を同時に摂っているからである。と思いながらも、私はあまり加工品は口にしない。理由は、一つ一つの添加物は安全でも、複数のものが同時に入ってくるとどのような反応を起こすかわからない。
同じ食品を連続して食べ続けないようにし、同じものばかり食べていると、栄養のバランスが崩れてしまう。
イギリスのリーズ大学の最近の研究では、「青魚や豆類をよく食べる女性は閉経を抑える時期が遅い」という論文がある。大豆の成分である「イソフラボン」は、エストロゲンに似た作用をもつ食品だと明らかになっている。イソフラボンは認知機能を高め、脳内においてエストロゲンと似た働きをする。
ただ、ここで注意点があり、男性特有の病気である前立腺ガンの治療では、男性ホルモンの分泌を抑える薬が用いられていて、これはつまり、エストロゲンの材料を遮断することで、前立腺ガンには効果的でも、認知症にはなりやすくなる。ある意味、「前立腺ガンをとるかアルツハイマー病をとるか」という選択を迫られている。
糖質制限は、プチ糖質制限食から始めて、スタンダード、スーパーへとレベルアップを目指し、スーパー糖質制限食の場合でも、1日10~20g程度の糖質は許容範囲である。
「カロリー制限」と「糖質制限」を同時に行わないようにしてほしいのは、ムダな苦しみ以前に危険で、実はカロリー制限をすると、人の体は筋肉や骨を減らし始め、入ってくるカロリーが減れば、筋肉を分解して筋肉量を減らし基礎代謝を低下させることで、低カロリーに対応し、「筋肉のリストラ」から、筋肉が衰え骨も減り、それにともなって老化もスピードアップする。
なお、認知症を防ぐ食事術では塩分制限も気にしなくて大丈夫で、インスリンの分泌が減るので、体内に蓄えられていた水分が排出され、そのバランスをとるために余分な塩分も出ていく。
そもそも、「1日3食」というスタイルは、歴史をひもとくと、明治時代以降、それ以前は、例外はあったにせよ1日2食が常識だった。1日2食はけっして特殊な食事スタイルではない。
第4章
外食時に役立つ食事術
小ワザ編
糖質を避けながら満足感の高い外食をとることはそれほど難しいことではない。
「和食」には、砂糖やミリンなど糖質をたっぷり含む定食が多い。
高級料亭も味付けに凝っているので、砂糖を使うことが多い。
糖質制限食を実践する人たちにとって「理想郷」ともいえる外食先は、焼鳥店と居酒屋で、糖質の少ないメニューが豊富である。
フレンチやイタリアンなど洋食のレストランは認知症を防ぐ食事術では、おおいに活用できる。(イタリア料理は、パスタやピザ、リゾットなどを避ける)
ワインは、甘口白ワイン以外なら飲んでも大丈夫である。
地中海料理は世界的に「健康にいい食事」として高い評価を受けている。
糖質から逃げられない状況を迎えた時の対応策で、まずは食前に「サラシア」由来の機能性食品を摂っておく。
サラシナとは植物の一種で、糖質の吸収を穏やかにする成分が含まれていることが確認されている。
ファミリーレストランのジョナサンが低糖質メニュー、「1日分の野菜が摂れる!ベジタメン」「酸辣湯麺(スーラータンメン)」があるが、いずれも「糖質0麺」に変更することができ、糖質0麺はコンニャク粉を使った麺である。また、ソイブレッド(パン)もある。
ロイヤルホストでも「低糖質パン」を提供している。(同店で出されている英国風パンダに比べると約50%糖質オフである)
ガストでも、通常の中華麺よりも糖質は約40%オフのホウレンソウ麺を使ったメニューを提供している。
リンガーハットては、麺の入っていないチャンポン「野菜たっぷり食べるスープ」を提供している。
CoCo壱屋が提供しているのが、「低糖質カレー」で、ライスの代わりにカリフラワーライスを使用していて、糖質の量は16.5gに抑えている。
第5章
不安の9割を解消する生活習慣常識
運動をするとインスリンを使うことなく血中のブドウ糖を消費することができる。
筋肉を動かせば血糖の消費が増えて、そのぶんだけ脂肪になる量が減る。
人間の体の細胞には「GLUT4(糖輸送体4)」というたんぱく質があり、これが血糖を取り込んでいて、GLUT4は筋肉が増大することによって、その量も増えていき、筋肉が鍛えられれば、さらに高血糖の驚異が遠ざけられる。
怒りの感情は血圧を高め、脳にもよくなく、こまめな運動が神経的にはプラスに働く。
信州大学医学部特認教授の能勢博先生が提唱する「インターバル速歩」は、早歩きとゆっくり歩きを交互に3分ずつ繰り返す(1セット6分)とシンプルなウォーキング法で、1日5セット(30分)を習4日以上続けたら、筋肉量が増えて5ヶ月で10歳以上若返るという研究結果が出ている。『ウォーキングの科学 10歳若返る、本当に効果的な歩き方』より。
筋肉は使えば増えるが、使わなければどんどん減っていき、医学的にはその状態を「廃用萎縮」といい、別名では「生活不活発病」とも呼ばれ、歩けなくまるまで筋肉が衰えてしまうと、もとに戻すのが大変なのはいうまでもない。
「サルコペニア」とは加齢によって筋肉量が減り、体の機能が低下している状態を指す。
サルコペニアの原因としては加齢以外にもたんぱく質や脂質の不足、活動不足が
あげられる。
激しい運動は逆に老化を早めることになり、若いうちは体に備わった抗酸化能力が活性酸素の影響を軽減するが、年齢を重ねると抗酸化能力は衰え、活性酸素の悪影響をもろに受ける。
酸化ストレスの影響を極力小さくするには、まずは糖質を制限することが第一になる。
もいひとつは、抗酸化作用をもつ食材を食べることで、ビタミンエース(A・C・E)、フィトケミカル、そして、意外と忘れがちなのはミネラル、とくに抗酸化酵素の主役クラスにあたる「スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)」には、亜鉛、銅、マンガンなど、とくに日本人は「亜鉛」が不足しやすい。亜鉛を含む食べ物は、牛肉やレバー、牡蠣、イワシ、カニ缶、パルメザンチーズや高野豆腐、ゴマなどが挙げられ、ミネラル不足は健康に大きな影響を与える。
アルコールを飲むと体内の「ホモシステイン」というアミノ酸の濃度が高くなり、まず脳血管障害を引き起こす可能性が生じ、さらに認知症機能の低下を引き起こすともいわれ、過渡の飲酒を続けるとホモシステイン濃度が高止まりし、やがては認知症を引き起こす。
ホモシステインはビタミンB群によって分解され、アルコールを飲むなら、葉物野菜や肉、レバー、卵など積極的に摂るようにする。
糖尿病にかかっている人は基本的にアルコールが禁じられていて、例外的に以下の条件を満たしている人は飲酒がOKである。①血糖コントロールが長期にわたって良好である。②肥満になっていない。③糖尿病の薬を使っていない。④糖尿病の合併症がない。⑤肝臓や膵臓に関する異常な検査データや病気がない。⑥心臓や脳に関して、動脈硬化に由来する異常な検査データや病気がない。
睡眠が大切なのは、脳を休めるためで、脳が疲れると集中力は下がり、考える力も低下していき、生産性もダウンすることは誰もが経験したことがあるはずで、
脳の疲労回復には何よりも睡眠が一番である。
認知症との関連で見てみると、睡眠不足によってインスリン抵抗性が高まることが明らかになっていて、高まれば記憶の整理や定着を妨げることになり、それが長期的に続けば、当然のことながら認知症になる確率も高まる。
朝は日光をたっぷりと浴びるようにして、朝の日を浴びることでセロトニンというホルモンが作られ、セロトニンを原料にして夜はメラトニンというホルモンがつくられ、メラトニンは眠気をもたらすホルモンで、夜になると分泌され、その分泌のためには朝のうちに日光を浴びてセロトニンという原料を確保しておかなければならない。
なお、セロトニン・メラトニンの材料は、「トリプルファン」というアミノ酸で、たんぱく質を構成する一種である。
心理的ストレスをもたらす悩みの9割は、ほぼ人間関係が原因では?人間は社内的な動物なので孤立すると大きな不安を覚え、その意味で「仲間づくり」は大切といえる。
「ビアサポート」のピアとは「仲間」という意味で、同じような立場や境遇の人が対等な関係を保ちつつ支え合うもので、例えばアルコール依存性やガン患者、認知症の患者さんをもつグループを作り、体験や悩みを分かち合うことで回復を目指すといった取り組みが行われている。
糖質制限グループでは体験者みずからの体験を初心者に語ることでさまざまなヒントを提供でき、挫折しそうになった時でも仲間がいれば励まし合うことで壁を乗り越えることが出来き、仲間がいれば乗り越えられるということは実感として解りやすい。
新しいことにチャレンジするというのも認知症の予防には効果があり、脳に刺激を与えることは活性化につながる。
特病、「診断基準を満たす膵炎(すいえん)」「肝硬変」「長鎖脂肪酸代謝異常症」「尿素サイクル異常症」は、糖質制限はしない方がよく、また、IgA腎症など、慢性腎炎に糖質制限食は効果はない。一方、糖尿病腎症の場合には糖質制限食が有効な可能性があるので、医師とよく相談しながら実践しても大丈夫である。
また、現在糖尿病を患っている人で治療を受けている人(経口薬やインスリン注射)は必ず医師に相談する、これは低血糖の発作を予防するためである。
近年、「逆流性食道炎」があるが、異のなかのものが胃液とともに逆流してきて食道に炎症(胸焼けや痛み)を起こす病気だが、糖質制限を始めると、まさに「ソ即座」症状が軽くなる。
私の尊敬する医者の一人、江部先生の新刊だが、今回は認知症を中心に解説されていて、この辺は藤川徳美、溝口徹と基本的な部分の主張は同じである。医療業界を客観的に見ていると、大きく2つに別れていて、医療業界の中の権威を目指す医者と、患者にひたすら向き合っている医者に別れていて、著者のように自分の臨床結果を信じ、医療業界の矛盾を感じながら、自身でblogを立ち上げて、糖尿病患者さんに対して、親身に回答している。そろそろ、日本の糖尿病学会も、江部氏を全面的に認めてもいいのでは無いのか?今回の認知症について、過剰糖質問題は同じだが、少し違う角度で書かれている、メアリーTニューポト氏の『アルツハイマーが劇的に改善した』をお勧めしたい。そろそろ国民も、糖尿病も認知症も、根本的に治す薬が無いことに気が付いた方がいい、じゃあどうすれば治るのか?その答えやヒントは、この著書に隠れている。
2022年7月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
糖質制限が、ストイック過ぎて、自分には難しい。。
2020年6月13日に日本でレビュー済み
難しい医学用語はほとんど出てこないため、まさに
「糖質制限は良いって聞くけど、どういうものなの?」
という方がまず最初に読む本です。
糖質制限がどうして有効なのかを、人類学的・生理学的・エビデンス的に幅広く説明されており、
どのような店でどのように注文するかの具体的な糖質制限方法も明記されています。
理論から実践までオールラウンドに糖質制限について書かれている、まさに糖質制限導入にふさわしい内容です。
したがって、ある程度糖質制限について学んだ方にとっては、新たな情報というものはほとんどないかもしれません。
参考文献についての具体的な参照もと(PMIDなど)が明記されていないため、専門的に学びたい方にも不向きです。
ちなみにコンブは糖質が多いので注意すべきとのことですが、コンブの糖質はマンニトールです。
血糖上昇には関与しません。
ただ、明らかに間違っていそうな部分がコンブしかありませんでしたので、非常に信頼度が高い内容といえます。
糖質制限に興味を持った方は、まず本書を読みましょう。
そして医療従事者の方はさらに生理学的根拠を学ぶために、より知識を深めましょう。
グルコースの炎症作用、ケトン体の抗炎症作用、β酸化亢進によるアシデミア、ケトン体の心臓・神経細胞への影響などなど。
糖質制限食は全ての病気の治療・予防のスタンダードです。
今後医療従事者は糖質制限食をしっかり把握していないと、取り残されますよ。
「糖質制限は良いって聞くけど、どういうものなの?」
という方がまず最初に読む本です。
糖質制限がどうして有効なのかを、人類学的・生理学的・エビデンス的に幅広く説明されており、
どのような店でどのように注文するかの具体的な糖質制限方法も明記されています。
理論から実践までオールラウンドに糖質制限について書かれている、まさに糖質制限導入にふさわしい内容です。
したがって、ある程度糖質制限について学んだ方にとっては、新たな情報というものはほとんどないかもしれません。
参考文献についての具体的な参照もと(PMIDなど)が明記されていないため、専門的に学びたい方にも不向きです。
ちなみにコンブは糖質が多いので注意すべきとのことですが、コンブの糖質はマンニトールです。
血糖上昇には関与しません。
ただ、明らかに間違っていそうな部分がコンブしかありませんでしたので、非常に信頼度が高い内容といえます。
糖質制限に興味を持った方は、まず本書を読みましょう。
そして医療従事者の方はさらに生理学的根拠を学ぶために、より知識を深めましょう。
グルコースの炎症作用、ケトン体の抗炎症作用、β酸化亢進によるアシデミア、ケトン体の心臓・神経細胞への影響などなど。
糖質制限食は全ての病気の治療・予防のスタンダードです。
今後医療従事者は糖質制限食をしっかり把握していないと、取り残されますよ。